HOME » サイトマップ » 第1回定例会、22日開会

第1回定例会、22日開会2017年02月20日号

 

 東京都議会議会運営委員会は15日、第1回定例会の日程などについて協議、22日開会、3月30日までの会期37日間とすることを決定した。定例会では一般会計の来年度予算案をはじめとする予算案、条例案、契約案など計89件が審査される。知事提出議案に都議会との対立案件が見当たらないことから、豊洲市場移転問題特別委員会で行われる石原慎太郎元知事らの参考人招致と百条委員会の設置の有無、議員報酬の見直しなど議会改革の行方に注目が集まりそうだ。

知事提出予定案件は89件

 第1回定例会に都が提出を予定している案件の内訳は予算案31件、条例案34件、契約案14件、事件案10件の計89件。このほかに人事案が3件予定されている。

 予算案は平成29年度一般会計予算(6兆9540億円)、特別会計予算(4兆1314億円)、公営企業会計予算(1兆9688億円)の27会計予算で、合計は13兆542億円。このほか平成28年度の補正予算も提案される。

 条例案のうち、新設のものは、「特定異性接客営業等の規制に関する条例」など5件。「特定異性接客営業等の規制に関する条例」は、これらの営業に係る特定の行為を禁止することで、青少年の健全な育成を阻害する行為及び青少年を被害者とする犯罪を防止するために制定される。保護対象となる青少年は18歳未満。青少年を客に接する業務に従事させることや青少年を営業所や受付所に客として立ち入らせることを禁止する。条例の施行日は平成29年7月1日。

 「東京都無電柱化推進基金条例」は、無電柱化を推進するための施策に関する資金に充てるために基金を設置するもの。公布日をもって施行日とする。

 一部改正条例は24件。「海上公園条例」「自然公園条例」は受益者負担の適正化をはかるために改正される。「東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例」は、法の施行令の一部改正を踏まえ、公費負担額を改定するもの。ポスター作成の公費負担が増額となる。

 「東京都職員定数条例」など職員に関する条例4件は、いずれも定数を増やす内容。

 廃止する条例は2件。「東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業施行規程を廃止する条例」は、北新宿地区第二種市街地再開発事業が事業終了したために施行規程を廃止するもの。「東京都工場立地法地域準則条例を廃止する条例」は、法の一部改正により地域準則の制定権限が都道府県から町村に移譲されるために条例を廃止するもの。

 契約案は都立府中療育センターの工事に関するもの、都営住宅に関するもの、環状7号線地下調節池に関するものなど14件。事件案は包括外部監査契約の締結に関するもの、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターに対する出資についてのものなど10件。

 この他、人事案として、収用委員会委員の任命の同意を求めるもの2件、収用委員会予備委員の任命の同意を求めるもの1件の計3件が予定されている。

 また、今後、「東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例」など一部改正条例案3件が提出予定となっている。

 いずれも法令改正後に提出される。

 

百条委、議員報酬の行方は?

 予算案を含めた議案には議会側と対立する案件は見られないことから、1定の最大の関心事は、豊洲市場の一連の問題を解明するための百条委員会の設置の有無、議員報酬の見直しなど議会改革の行方となりそうだ。

 既に豊洲市場移転問題特別委員会は7日、豊洲市場用地の取得に関わった当時の関係者として石原慎太郎元知事、浜渦武生元副知事らを参考人として招致することを決定している。14日には石原氏の参考人招致を3月18日から20日の連休中に実施する方向で調整を行うことが確認された。

 これまで百条委員会の設置を主張してきた議員からは「我々の主張が特別委員会での参考人招致につながった」と自信を深めており、今後さらにその動きが加速されることも考えられる。

 都議会自民の高木けい幹事長は10日、談話を発表、百条委員会の設置について「百条委員会の設置を決して否定するものではないが、まずは議会人の責任として、豊洲市場移転問題特別委員会において十分に調査・検証を行い、本問題の解明に全力を傾注すべきだ」とコメントしている。特別委員会の参考人招致の内容如何では、議会が流動的になりそうだ。

 もうひとつの注目点である議員報酬については昨年、公明が2割削減とする独自案を発表、第1回定例会に議員提案する意向を明らかにしている。

 突然の発表に自民は不快感を隠さず、公明に抗議、これに対し、都議会公明の東村邦浩幹事長は自公連携が完全に崩れたとの認識を表明している。

 これにより、これまで議会改革のあり方を協議してきた「都議会のあり方検討会」は実質的な協議が止まり空中分解してしまった。

 15日の議会運営委員会理事会では、公明が「身を切る改革」の必要性を訴え、従来の議員報酬2割削減1年間実施する案を提案、共産も議員報酬を1年間25%削減する独自案を提案した。

 都議会民進党と民進党都議団が合流した新会派「東京改革議員団」も改革の推進を訴え、議員報酬を3割1年間削減する案を発表している。この日の理事会では、3案を各会派が持ち帰り検討することを確認している。

 議員報酬に対する都民の批判は根強いものがあり、各会派は都議選を控え議会改革の姿勢を強調する。議員報酬の取り扱いについては態度を明らかにしてこなかった自民がどのような対応を見せるかが注目される。

 

 

 

 

タグ:東京都 平成29年度予算案 6兆9540億円 ダイバーシティ セーフシティ スマートシティ 

 

 

 

定期購読のご案内

NEWS TOKYOでは、あなたの街のイベントや情報を募集しております。お気軽に編集部宛リリースをお送りください。皆様からの情報をお待ちしております。

都政新聞株式会社 編集室
東京都新宿区早稲田鶴巻町308-3-101
TEL 03-5155-9215  FAX 03-5155-9217
一般社団法人日本地方新聞協会正会員