都議会との関係が焦点2016年08月20日号
政党推薦候補と真っ向から対抗して当選した小池知事にとって、車の両輪の一方の都議会はほぼ「オール野党」というのが現状だ。石原知事が初当選した際もオール野党でのスタートだったが、その後、関係を修復、自・公による安定与党体制での都政運営を確立した。果たして小池知事の場合はどうなるのか。知事選出馬に当たり「都議会の冒頭解散」を打ち出したことなど、小池知事に対する各会派の抵抗感は根強く、各会派とも、まずは小池知事の出方を見守る構えだ。
3定初日の知事所信表明に注目
2日の初登庁の際、小池知事は都議会各会派の挨拶回りを行ったが、対応は形式的で冷ややかなものだった。
最初に訪れた正副議長室前では、川井しげお議長(自民)と握手こそ交わしたものの、川井議長は、「議会と知事は車の両輪。一輪車にならないように」と釘を差し、カメラマンが求めた知事との記念写真にも応じなかった。
各会派回りでは、最大会派の自民で出迎えたのは高橋信博総務会長ら2人のみ。高橋会長は「たまたまいたので挨拶した」とだけ述べ、小池知事への抵抗感を浮き彫りにした。
自民は1日に幹事長に就任した高木けい氏が会見で「(小池知事への対応は)現段階では全くの白紙。我々は都民の与党であり、知事が誰であろうと都政をしっかり推進していく」と小池知事の出方を見守る考えを示した。
公明の長橋桂一幹事長は「推薦した増田氏が落選した結果をしっかり受け止め、緊張感を持って臨んでいきたい。小池さんは都民ファーストと述べているが、我が党は都民第一に政策の中身を見ていきたい」と政策本位で対応する考えを表明。
共産の大山とも子幹事長は「都民のための政治を実現するのであれば、情報公開を推進するとともに、都民の声をしっかり聞いてほしい。良いものには賛成する」と前向きに対応する姿勢を示した。
都議会民進の尾崎大介幹事長は「今の段階では何とも言いようがなく、3定の所信表明を聞いた上で判断したい」、民進党都議団の野上ゆきえ幹事長は「石原、猪瀬、舛添知事の時と同様、是々非々で臨んでいく」とそれぞれ述べた。
ネットの西崎光子幹事長は「すべての政策が出された段階で是々非々で判断する」としている。
一方、小池氏を応援した、かがやけTokyoの両角みのる幹事長は「改革派の知事と協力できるところは協力し、小池グリーン革命を応援する」と支援姿勢を明確にした。
いずれにしろ、9月28日開会の第3回定例都議会の知事所信表明が当面の焦点となりそうだ。
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