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局長に聞く91 選挙管理委員会事務局長2016年06月20日号
選挙管理委員会事務局長 安藤弘志氏
東京都の各局が行う事業を局長自ら紹介する「局長に聞く」。91回目の今回は選挙管理委員会事務局長の安藤弘志氏。今月22日に公示、7月10日投票の参議院選から18歳選挙権がはじまる。その意義と都の取り組みについて伺った。
(聞き手/平田 邦彦)
東京で約24万人の新有権者
—いよいよ、参議院議員選挙が近づいてきましたね。
参議院議員選挙は6月22日公示、7月10日投票という日程で行われます。すでに4月には、各種手続き・日程などの詳細を定めた「執行計画」を策定しています。
選挙管理委員会事務局職員は、公職選挙法・政治資金規正法をよく知る集団です。25名一人ひとりが使命感を持ち業務に取り組んでいます。
—今回から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられます。18歳選挙権の意義はなんでしょう。
少子高齢社会を迎えるにあたり、若いうちから政治に関心を持ってもらうこと、若者の意見を取り入れられること、また、多くの諸外国の選挙権が18歳であることからそれらと均衡を図ること、が意義といわれています。
—近年、特に若い人たちの投票率の低さが憂慮されていますが、現状は。
最近の20歳代の投票率は、平均投票率と比較すると20ポイント程度低い状況が続いています。平成25年の参議院議員選挙の東京都の投票率は53・51%、20歳代の投票率は33・09パーセントでした。
平成26年の衆議院議員選挙でも、ほぼ同様の結果です。
—18歳選挙権には、どのように対応するのがよいのでしょうか。
18歳選挙権は70年ぶりの選挙権年齢の変更です。全国で240万人、東京で約24万人の新しい有権者が誕生するといわれています
18歳選挙権の実現に伴い、若い人たちが選挙に行くようにするために、18歳・19歳・20歳の「新しい有権者」にどうアプローチをしていくかは、とても重要な課題です。彼らの思考やライフスタイルがさまざまであるように、「選挙の広報啓発」の担い手や素材、アプローチ方法は、多様性に富んでいるほどよいと思っています。
若い人たちと選挙とのかかわりについて、新聞やテレビ・ネットでこれほど多く語られたことは、過去にないのではないでしょうか。
また、総務省と文部科学省が協働して作成した「副教材:私たちが拓く日本の未来」が、全国の高校生に届けられています。とても大きな取り組みのひとつです。
若い人たちが政治や選挙を学ぶミーティングや、NPOや学生団体が主体となったシンポジウムなども、メディアにいくつもとりあげられています。
出前授業や模擬選挙を実施
—東京都選挙管理委員会としては、18歳選挙権にどのように対応するのでしょうか。
昨年の法改正以来、都選管は、教育機関と連携して都内の高校などにでかけ「選挙出前授業・模擬選挙」を数多く行ってきました。都が直接実施しただけでも50校を超え、区市町村選管実施分を含めると学校数は100校を、生徒数は1万人を超えています。
選挙出前授業や模擬選挙では、シンプルなメッセージで若い人たちの目線を大切に、工夫をしています。模擬選挙は架空の課題で行います。実際の選挙を前に、投票体験をすることは、とても有意義であると考えています。
もちろん、選挙出前授業や模擬選挙だけではなく、今年度に入り、5月半ばから18歳選挙権周知のためのPRを展開しています。
18歳選挙権を社会全体が認識することにより、一人でも多くの若い人たちが投票に行く気持ちになるようなPRを心がけました。都選管HPを、ぜひご覧ください。
—今回の参院選で注目すべきことは。
今回の参議院議員選挙は、18歳選挙権のほかに、鳥取と島根、徳島と高知の選挙区の合区が注目されています。東京都の選挙区選出議員は5人から6人(改選分)に増えます。
これまで都選管では、区市町村選挙管理委員会との調整や、立候補予定者との連絡、公職選挙法等の改正に伴う準備などのさまざまな対応をしてきました。ようやく6月22日の立候補の受付(公示日)を迎えます。
また実際の投票所・開票所の運営や投票所入場券・ポスター掲示場の設営など、数多くの業務は区市町村選管が担っています。
選挙の公平かつ公正・確実な執行には、区市町村選挙管理委員会との緊密な連携が、なにより大切だと思います。ともに手を携えながら頑張っていきます。7月10日は参議院議員選挙投票日です。確実な選挙の執行に、局職員一丸となり全力をつくします。ぜひ皆様も投票へ
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