大会後の選手村利用計画2016年04月20日号
中央区晴海に建設される2020年東京大会の選手村については、大会後に民間住宅として供給することが決まっているが、このほど地区全体のまちづくりの整備計画がまとまった。新たに高層住宅を建設するなどして、約5650戸の住宅を供給、水素エネルギーの活用や、バリアフリーの推進など成熟都市のモデルとして整備していくとしている。
東京都は2020年大会のために建設する競技施設や選手村を、都民の貴重なレガシーとして後世に引き継ぐことを重視しており、選手村については、「誰もが憧れ住んでみたいと思えるまち」として整備する方針を示していた。
民間事業者と検討した結果、全体の景観・デザインは、晴海ふ頭という海辺に開けた景観を生かすため、開放的な広場空間を確保、晴海中心軸の両脇に変化のある街並みを形成する。住宅街区から水辺への視線・導線に配慮することで周辺の緑地・広場との一体感を持たせるとしている。
住宅棟は選手村を大会後に住宅にリフォームするとともに、50階の高層住宅、14階〜18階の中層住宅を建設、約5650戸の分譲・賃貸住宅を供給する。
住宅はライフスタイルの変化やさまざまなニーズに対応し多様な住宅を供給するとしており、具体的には、高齢者向けのケアサービス付き住宅、若者向けのシェアハウス、外国人向けのサービスアパートメントなどを想定している。
さらに域内に水素ステーションを整備、域内交通となるBRTや燃料電池車に水素を供給するほか、水素を活用した次世代型燃料電池を住宅共用部などに設置する。
各家庭にも燃料電池(エネファーム)を設置し、まち全体で水素社会の実現に向けたモデル都市を目指す。
交通計画ではBRTのほか、カーシェア、シェアサイクル、水上交通の活用も計画している。
平成32年夏の大会後に改修工事を開始、全体のまちづくりは平成36年度の完成を予定している。
タグ:2020年大会 晴海 選手村 整備方針 バリアフリー 水素社会