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第4回都議会定例会閉幕2015年12月20日号

 
新国立競技場整備の都負担で論戦

 都議会第4回定例会は16日、最終本会議を開き、知事提出の全議案96件を可決、決議1件を採択し閉会した。


 8日に行われた都議会各党による代表質問、各党が取り上げたのは、舛添知事が1日の所信表明で明らかにした新国立競技場整備費の都負担だ。

 国と都、サッカーくじ「トト」の財源で分担する経費1645億円の約4分の1にあたる、395億円程度を負担することで国と合意した舛添知事に対し、負担の経過や合意の理由などを巡って論戦が展開された。その他、様々な分野が取り上げられた。

■ 新国立競技場整備費の都負担

 自民は「我が党はこれまで、オール日本で大会準備を加速する立場から、新国立競技場の整備に全面的に協力すべきと主張してきた」と従来の立場を改めて表明、舛添知事に負担について質した。

第4回定例会閉会

 公明は「大会の成功に必要不可欠な新国立競技場が、大会の準備にきちんと間に合うように完成し、大会後も多くの都民が利用する価値あるレガシーを残す存在となることを強く期待する」としつつも知事が合意を決断した判断基準を質した。

 一方、共産は「知事は国立である以上、国が負担すべきが原則という態度をとってきたのではないか」と批判、態度を変えた理由に迫った。民主は「(負担については)知事は基本的に都民が納得できるものでなければならないと常々述べていたが、今回の合意はそのとおりの結果となったのか」と質した。

 各党からの質問に対し舛添知事は「新国立競技場は、国が責任を持って整備を進めることが基本だ。しかし、大会を成功させ、現在及び将来の東京に多面的に大きな受益をもたらすという考えのもと、今般、国と地方で費用を分担し合う国直轄事業の考え方に準拠して応分の財政負担をすることを決断した。引き続き国や関係団体と一致協力し、大会を成功に導いていく」と説明、理解を求めた。

 物価上昇や消費税増税などで都の負担はふくれあがるのではないかとの問いに対して、中嶋オリンピック・パラリンピック準備局長は「新国立競技場のスタジアム本体及び周辺整備に係る工事費の合計額は1550億円以下とするなど、コストの上限が定められており、例外も限定されている」として、物価騰費や消費税率の変更以外に、都の負担が増加する要素はないことを強調した。

 

■ 都市外交

 以前から舛添知事の都市外交に慎重な意見を述べてきた自民は「知事は就任以来のわずか1年10カ月の間に、韓国を3回、イギリスとロシアをそれぞれ2回、中国、フランス、ドイツを1回訪問している。事前に官吏同士の入念な下交渉は行われたのか。その成果がこの先の都政に反映されるのか」と質した。舛添知事は「都市外交の展開の中で事前調整は極めて重要な要素であり、今後とも調整の進め方に十分留意し、都市外交の成果を一層高め、都政に反映していきたい」と述べた。

 一方、知事の都市外交を後押しする公明は、芸術文化面における今後の都市間交流について質した。舛添知事は「芸術文化を通じた都市間交流を積極的に推進することで、それぞれの都市のさらなる発展に寄与したい」と意欲的な姿勢を見せた。

 

■ 雇用対策

 共産は「都内の最低賃金を時給1000円以上とするため、国や経済団体などに強力に働きかけるべきだ」と迫った。山本産業労働局長は「東京の最低賃金は、法に基づき労働者、使用者、公益の三者の代表が審議し、国において決定をする仕組みとなっている」と答弁するに留まった。

 民主は、不本意非正規労働者の正規雇用化の推進に向け支援策を拡充すべきと訴えた。舛添知事は「国と連携して正社員転換を促進する助成金事業では既に予定を大幅に上回る申し込みがあり、今後、適切な事業規模についても検討する」と答弁している。

 

 

 

 

タグ:都議会第4回定例会 新国立競技場整備費

 

 

 

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