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社会に貢献するために 第8回 株式会社アライブメディケア2015年03月20日号
株式会社アライブメディケア
2015年2月にオープンした、東京都品川区と大田区のちょうど境目に位置する、介護付有料老人ホーム「アライブ品川大井」。ここでは従来の介護の枠を超えた、地域と密接に連携した新たな高齢者社会の形を構築しているという。その実態を探るべく、オープン前のプレス発表会に足を運んだ。
(取材/種藤 潤)
地域と密接に連携
地元高齢者も利用可に
2015年2月の正式オープンを前に、「アライブ品川大井」の施設内でプレス発表&見学会が実施された。施設の顔ともいえるメインダイニングには大勢のメディア関係者が駆けつけ、同施設への関心の高さが伺えた。
一方で、施設側の意気込みも発表会参加者の顔ぶれから強く感じられた。セコム株式会社医療事業担当・布施達朗取締役、運営会社である株式会社アライブメディケア・関谷聡代表取締役社長、さらに連携する医療機関である牧田総合病院・荒井好範理事長―同施設に関わる各企業・団体のトップ自らが集結し、開会の挨拶とともにこの施設にかける想いを語った。
その後、アライブメディケア・三重野真専務により、同施設の概要説明が行われたが、特に強調されたのが、従来の介護施設にはない地域との密接な関係を構築する、3つの連携だった。
「この連携体制を構築することで、施設に入居する方だけでなく、施設の建つ品川区・大田区周辺に暮らすあらゆる高齢者の方が集い、利用し、豊かに生活できる場所にしていきたいと思っています」(三重野さん)
24時間体制の医療提供
地元商店、支援機関とも連携
まず、この地域の総合病院である「社会医療法人財団仁医会 牧田総合病院」との連携。月2回の訪問診療を行うほか、施設内で年2回の健康診断を実施。さらには健康管理から救急搬送、入院した際のリハビリまで行い、原則24時間体制での医療連携を実現するという。他の介護施設でも医療機関との連携は一般的であるが、ここまで緊密なつながりを持つ例は、極めて珍しいだろう。
次に、地元商業施設との連携。大田区山王にある、超地元密着型小売店として有名な「ダイシン百貨店」と巡回バスの停留所を設置。入居者はもちろん、近隣住民も利用できる仕組みを構築した。また、同店の出張販売も企画、外出の難しい入居者や地域住民も利用できるよう開放するという。
そして最後は、高齢者支援機関との連携。同施設は大田区地域包括支援センターが運営する「おおた高齢者見守りネットワーク みまーも」に参画。「みまーも」が主催する医療・介護セミナーやイベントを開催するスペースとして同施設を提供、さらには共同イベントも企画し、地域の拠点の役割も担っていくという。
会場には先に述べた同病院理事長に加え、「ダイシン百貨店」「みまーも」の関係者の姿もあり、3つの連携の本気度が一層強く感じられた。
「アライブ」ブランドの持つ安全・安心・快適はそのまま
こうした地域とのつながりを、施設の入居者が一層活用しやすくするために、同施設では地域との窓口となる専任スタッフ「アクティビティ・コンシェルジュ」を配置するという。
もちろん、介護施設としてもこれまで同社が培ってきた「アライブ」ブランドのクオリティがしっかりと息づいている。三重野専務の概要説明の後、他のメディア関係者とともに施設を見学して回ったが、木目を基調とした落ち着いた雰囲気で、スペースもゆったりと設計。設備も機能的かつデザイン性にもすぐれ、大げさでなく一般の人が暮らしたいと思えるほど快適だと感じた。
そしてセコムグループとしての徹底した「安全・安心」体制も健在だ。ICタグを用いた徹底した出入管理、双方向画像監視システム「セコムIX」による侵入異常や火災発生、およびその予兆の監視と迅速な対応の実現、入居者の心停止などへの緊急対応に備えた「セコムAEDパッケージサービス」の設置……さらには災害時の入居者の安全確認ができる「セコム安否確認サービス」、セコムの非常食セット「ほかほか非常食セット」、非常用浄水器「アクアメロウ」など、あらゆる災害対策が整っていた。
「国が推進する『地域包括ケアシステム』のなかでは、医療・生活支援・介護が連携し合うことが求められますが、この施設は高いレベルの介護を提供するのはもちろん、それら3者を結びつける役割も担っていると考えています」(三重野さん)
介護施設の枠を超えた、地域のあらゆる高齢者が暮らしやすい新たな社会インフラ構築への挑戦―その結果が品川区・大田区の未来にどう現れていくのか、今後も動向に注目したい。
タグ:セコム(株)、(株)アライブメディケア、介護付有料老人ホーム