予算審議が本格化2015年03月20日号
開会中の都議会第1回定例会は3月12日から予算特別委員会を開会、東京都の来年度予算案に対する本格質疑が始まった。12日の総括質疑では、高木けい(自民)、長橋桂一(公明)、大山とも子(共産)、尾崎大介(民主)の4氏が登壇、都政の各分野で都側を質した。第1回定例会は27日に予算案など全ての議案を議決し閉会する。
都市づくり、保育他で論戦
【都市づくり】
高木氏は、2040年代を見据え、都が策定する「都市づくりグラウンドデザイン」について、五輪のレガシーとの関係について質した。安井都市整備局長は「2020大会を目指し、その後も進められる都市づくりや、その間の社会経済情勢の変化を踏まえながら、さらに発展を続けていく東京の都市像をグランドデザインとして示したい」と答弁した。舛添知事は「2020年大会は東京にとって、また日本にとって絶好のチャンスであり、ラストチャンスになる」として、「都市づくりグランドデザイン」への意気込みを強調した。
【保育】
長橋氏は、障害児やアレルギー児などの、特に配慮が必要な子供たちのための保育体制整備を取り上げた。梶原福祉保健局長は「来年度から障害児やアレルギー児などの保育の充実を図るため、サービス推進費補助を再構築し、保育サービス推進事業を創設する」と積極的な姿勢を見せた。
大山氏は、認可保育園の敷地内で園庭が確保されているのは全体の72%にすぎず、近場の公園で代替している現状を紹介、都の認識を質した。梶原局長は「保育所の認可基準では、園庭もしくは近隣で代替できる公園等を確保することとなっている。園庭が全てとの主張はいかがなものか」と反論、議論は平行線をたどった。
【林業再生】
都は平成18年から花粉の少ない森への移行を進めている。尾崎氏は森林循環の維持について知事の見解を質した。舛添知事は「来年度から杉林の伐採、更新規模を拡大する新たな事業を開始する」と意欲を見せた。
タグ:都議会予算特別委員会