HOME » サイトマップ » 加藤麗のイタリア食材紀行 記事一覧 » 大庭麗のイタリア食材紀行 第2回
大庭麗のイタリア食材紀行 第2回2014年07月18日号
夏にオススメの食材“カロータ”
イタリアの夏と言ったらまさに輝く太陽。日本同様に四季のあるイタリアですが、毎年夏の訪れはとても早く、5月頃から老若男女を問わず海で日光浴をする人々をよく見かけます。
日焼けこそが優雅な生活の象徴であり、バカンスの代名詞。そんなイタリアの人々にとって色白でいることは恥ずかしく「日焼けしていない白い脚を出してスカートは履けないわ」「まるでシーツのように白い」「モッツァレラチーズのように真っ白」なんていう嘆きを耳にします。
そんなわけで、この時期イタリアのテレビや雑誌で特集されるのが「きれいな日焼けのための秘訣」。そこで常に勧められる食材こそが「カロータ=ニンジン」なのです。イタリア料理に欠かせないトマトもノミネートされますが、イタリアでは日焼けと言えばニンジンのイメージが強く、オリーブオイルを使ったサラダが特にオススメだとか。私が現地のリストランテで働いていた頃も、夏になると「まかないのサラダには、カロータをたっぷり入れてね」「綺麗な琥珀色に日焼けするにはカロータが大切よ」と、イタリア人の同僚から日焼け哲学を伝授されました。
そんな夏の救世主のニンジンは、シミやシワの原因となる紫外線から肌を守る抗酸化成分のベータカロチンがたっぷり。その効果は、美白や美肌を意識する方たちにもオススメです。この夏はみなさんも、香りの良いオリーブオイルを使ったカロータのサラダで、イタリア流の紫外線対策をしてみてはいかがでしょうか。
<大庭麗(おおばうらら)プロフィール>
東京都生まれ。2001年渡伊。I.C.I.F(外国人の料理人のためのイタリア料理研修機関)にてディプロマ取得。イタリア北部、南部のミシュラン1つ星リストランテ、イタリア中部のミシュラン2つ星リストランテにて修業。05年帰国。06年より吉祥寺にて『イル・クッキアイオ イタリア料理教室』を主宰。イタリア伝統料理を中心に、イタリアらしい現地の味を忠実に再現した料理を提案し、好評を博している。
タグ:大庭麗 イタリア料理