NIPPON★世界一 (56)
●株式会社エネフォース
●渋谷区渋谷3―6―3
●2012年11月設立
LED照明導入
ゼロスタート方式
株式会社エネフォース
日本にある世界トップクラスの技術・技能-。それを生み出すまでには、果たしてどんな苦心があったのだろうか。
LED照明のメリットは認知されつつあるものの、初期費用の高さなど、導入をさまたげる要素も依然多い。そんなLED照明導入の常識を根底から覆すビジネスモデルが、昨年より本格始動した。
(取材/種藤 潤)
長寿命。省電力。次世代の照明としてすっかり浸透しつつあるLED照明。1個当たりのコストが高額という点をふまえても、長期的なコストを考えると交換したほうがコストが削減でき、さらには環境配慮の面からも取り入れるべき―とあらゆる場所で導入が進んでいるように思えるが、エネフォースの進藤隆取締役は、現状を次のように分析する。
「初期費用のコストの高さ、また導入後に粗悪品であることがわかったりした時のことを考えて、導入を躊躇している企業はまだまだ多いです」
とりわけデメリットとして挙げられる初期費用。それが進藤氏が手がけるLED導入の「ゼロスタート&アルファ」プランを用いれば、なんと実質初期費用ゼロでLED導入が可能だというのだ。狐につままれたような話だが―その仕組みがわかれば、納得できる。
「LED照明普及の究極の方法だと我々は確信しています」
LED導入によるコスト削減分の2割のみ負担
従来LED照明を導入する場合、LED照明自体の費用+工事費を、リースなどにより顧客側が負担。以後LED照明によりコストダウンした分の電気料金を支払うことで、初期費用を補っていくという流れになる。
一方「ゼロスタート&アルファ」プランの場合、既存の照明による電気代とLED照明導入後の電気代をシミュレーションし比較、下がったコスト分を割り出し、さらに電球の交換コストを加算。その金額の2割分のみを顧客に負担してもらう形を採用する。
「実際の数字を見ていただくと、かなりの金額が下がることを理解いただけます。その下がった分に比例して金額を負担してもらうのですから、お客様もみなさん納得いただけます」
導入するLED照明は、契約する数十社のメーカーからそのオフィスに適した照明をセレクト。問題ない品質を選ぶのはもちろん、万一トラブルがあった場合でも、契約期間中であれば無償でエネフォース社が保証するという。
リース枠や借入枠ではない独自の審査で支払可能
さらに「ゼロスタート&アルファ」最大のポイントとも言うべきは、その支払方法にある。
「費用は金融機関などとのリースやレンタル契約ではなく、弊社独自の審査方法でのレンタルなので、大切なリース枠や金融機関の借入枠を使用する心配がありません」
月々のレンタル費用は経費扱いにできるので、極端に言えば本社の決済も必要なく、現場の判断で翌月からスタートすることも可能なのだ。
加えて契約期間が終了したら、LED照明は顧客へ無償で提供。以後はコスト削減のメリットだけを享受できる仕組みになっている。ちなみに交換した照明も、同社で責任を持ってリサイクルできる工場で処分する。
「照明コストは、どのオフィスでも下げたほうがいいのはわかっていますが、現場の論理では設備投資や技術開発などが優先されて当然で、『たかが照明』と考えられるのが本音でしょう。その『たかが照明』だからこそ、自社で抱え込まず、我々LED照明のスペシャリストにお任せいただきたい。お客様にリスクのない仕組みを実現できましたので、まずはスタートしていただければ、ご満足いただけると思います」
LED照明の販売ではなくコンサルティングを行う
「ゼロスタート&アルファ」の最大のポイントである独自の支払方法であるが、実はこの仕組みはESCO(エスコ=エネルギー削減分に比例した報酬をもらう仕組み)という形で以前から存在し、進藤氏およびこのプロジェクトを立ち上げた室井氏はそのメリットに着目、会社設立以前からLED照明導入に特化して応用してきた。すでに10数社はこの仕組みを導入、顧客満足度も高いと話す。
「この仕組みがほかと決定的に違うのは、販売ではなくコンサルティングであること。例えば同じオフィスでも仕事場と会議室、トイレでは照明をつけている時間や明るさは全く違うでしょう? オフィス各所の照明を考慮し、交換したほうがメリットが高いところのみの交換を提案する。下がった分だけお客様もメリットが高く、我々もメリットが高い。誰もがトクする理想的なモデルなのです」
現在販売代理店を募集中だが、そこでも代理店にリスクがなく、メリットの高いシステムになっている。これまた狐につままれたような話だが―紙面が足りないようなので、興味のある方は問い合わせられたし。