わが街の特職課
世田谷区生涯現役推進課
世田谷区生涯現役推進課は、平成18年4月に介護予防担当部生涯現役推進課として業務をスタートした。
「介護予防や地域支えあいの観点から、健康な中高年齢者に地域デビューしてもらい、新たな生きがいを見つけ生涯現役を目指してもらうことが目的でした」と説明してくれたのは生涯現役推進課長の新保信さん。「団塊の世代が会社をリタイアし、地域に戻る時期を迎えたのも、生涯現役推進課誕生のきっかけです」。
課では中高年齢者の地域デビューを積極的にサポートし、「経験や知識を活かせる地域づくり」に取り組んでいる。
そのひとつが「せたがや生涯現役ネットワーク」。世田谷区を含め、地域活動団体や事業者、大学などが「生涯現役」を共通テーマに立ち上げた区独自のネットワーク組織で、2010年4月現在81団体が参加。お互い情報交換しながら、活動が活発化するような取り組みを行っている。区民スタッフが製作する広報誌やウェブサイトなどで情報発信するほか、それぞれの活動団体がブース出展する地域活動の見本市「生涯現役フェア」を開き、会員を募るなど広報活動も精力的だ。
学びの場から、そのネットワークを活かし、地域活動の場へと移行する人が多いというのが「生涯大学」。設立から30年以上経つ歴史のある講座だ。現代社会・福祉文化など5つのコースから選択し、健康体育と合わせて受講する。受講期間は2年間、募集は2月。
生涯大学の特別コース「実践!せたがやセカンドライフ講座」は、今年で2回目となる新しい取り組み。地域活動に関する講義とグループワークのほか、地域活動団体の見学や体験参加もする。
とはいえ、区が実施した「全高齢者実態把握調査」で回答のあった65歳以上の約10万人によれば、地域の活動や講座等に参加している人の割合は29・3%と、まだまだ少数派。また、全体的に男性の参加割合が女性よりも低い。
これからの課題について新保さんは「いくつも掛け持ちして、積極的に地域活動している人もいれば、全く参加しない人がいるのが現実です。特に男性の中には、以前の肩書き等が邪魔をして地域活動に参加できない人もいます。課題は、家に閉じこもりがちな人や男性をどうしたら地域にデビューさせられるかですね」と話す。
地域デビューへのサポートに積極的に取り組む生涯現役推進課。これからも、より多くの中高年齢者が地域活動を始めるため、後押しを続けていく。
●問合せ/世田谷区地域福祉部生涯現役推進課 電話03・5432・1111
受講生募集中
「実践!せたがやセカンドライフ講座」
期間:7月20日~10月26日
対象:区内在住者
定員:30名
費用:3000円
ハガキまたはFAX(03・3413・9444)に必要事項
(①講座名、②住所、③氏名、④年齢、⑤電話番号またはFAX番号、⑥志望動機)を記入し、
〒154‐0023 世田谷区若林4・37・8 世田谷区生涯大学まで。
7月8日必着