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社会に貢献するために 第18回 株式会社乃村工藝社2018年07月20日号
オールジャパンの「つながり」をつくる
株式会社乃村工藝社
2018年6月、乃村工藝社は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルサポーターの契約締結を発表した。日本を代表する空間創造活性企業が、どんなビジョンを持ち、東京2020大会に取り組むのか。担当者に話を聞いた。
(取材/種藤 潤)
世界初のカテゴリとしてサポーター契約を締結
2018年6月4日。東京お台場にある乃村工藝社本社ビルで、同社の「東京2020オフィシャルサポーター」契約締結の発表会が行われた。壇上には、同社の榎本修次代表取締役社長、並びに公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長、公益財団法人日本オリンピック委員会の竹田恆和(つねかず)会長、日本パラリンピック委員会の鳥原光憲(みつのり)会長という、東京2020大会の中心人物が勢揃いし、それぞれがこの締結に対する思いを語った。
今回、同社が契約を締結したのは「東京2020オフィシャルサポーター」の「内部空間・展示空間のデザイン、設計、施工」。これは過去大会にはないカテゴリで、初めてのパートナー企業となる。
この日は、サポーター締結を機に、同社内で始動する「ツナガリングプロジェクト」も紹介された。その説明を行ったのが、同社東京2020オリンピック・パラリンピック推進室の原山麻子室長である。
「社内では4年前から、東京2020大会に向けて動き出していました。特にサポーター契約に関しては、社内でも情報をオープンできないことが多く、記者会見にこぎつけて、ホッとしています。いよいよ、これからが本当のスタートです」
大会の空間創造を通して日本の社会的課題に取り組む
原山室長が話す通り、同社は東京2020大会開催が決定した翌年の2014年3月より、専門部署を設置。1892年の創業以来掲げている“歓びと感動を提供する空間づくり”を行うディスプレイ業界のリーディングカンパニーとして、大会にどう貢献できるかを模索してきた。
それと並行して、2016リオデジャネイロ大会に出場したパラ・パワーリフティングの西崎哲男選手への直接支援、さらにはNPO法人日本パラ・パワーリフティング連盟のオフィシャルサポーターを務めるなど、間接的ではあるが、東京2020大会につながる貢献活動を行ってきた。
様々な議論を重ねた末、『今、共に立つ歓びを。』というコミュニケーションメッセージが決定。大会の空間創造を通して、参加する選手や関係者をはじめ、すべての人々と“歓びと感動”を共有していくという指針が固まった。
「この言葉には、アスリートとその支援者をはじめ、大会の運営に関わるすべての人々とともに『共に立つ歓び』を共感していきたいという弊社の思いが込められています。オリンピック・パラリンピックは、他のスポーツイベントとは一線を画す存在であり、開催国の様々な社会構造を変革することにもなります。このチャンスを生かせば、2020年を機に、東京や日本が抱える社会的な課題の解決も可能になります。それを実現するためには、弊社の力だけではとても足りません。様々な業界が力を合わせ、オールジャパン体制で取り組む必要があると考えています」
まずは社内のつながりを強め
オールジャパンの機運を醸成
また、今後も乃村工藝社が社会に貢献する企業であるために、必要なことを考えた。その結果、業界のリーディングカンパニーとして、空間創造を通して大会に参画することが、社員全員が成長できるチャンスだと捉え、契約締結を決めたという。
そして「ツナガリングプロジェクト」が、東京2020大会のサポーター企業としての、最初の活動となる。
「このプロジェクトでは、オールジャパンで大会のムーブメントを創出するために、日本中、世界中から集まる人々がつながることを応援していきます。そのために、まずは中心となる弊社の社員同士、社員と会社、社員と仕事のつながりを高めることが必要と考え、社内にコミュニケーションスペースを新設しました。ここを拠点に、社員の活力と企業力を高め、そこで生まれたつながりを他企業、他業種へも広げていきたいと考えています。また、東京だけでなく、日本の各地域とも空間創造や活性化を通じてつながる取り組みも行っていく予定です」
つながることで生まれる“歓びと感動”の空間創造は、果たしてどんな東京2020大会を創造するのだろうか。徐々に明らかになる乃村工藝社を中心とした取り組みに、今後も注目したい。
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