平成30年度予算案を発表2018年02月20日号
東京都は1月16日、平成30年度予算案を発表した。一般会計の予算規模は7兆460億円で、2年ぶりの増(前年度比1・3%)となった。一般会計予算と、特別会計予算の5兆4389億円、公営企業会計予算の1兆9591億円を合わせた、全28会計予算の合計は14兆4440億円(前年度比10・6%増)。来年度予算は「将来を見据えて財政の健全性を堅持しつつ、東京2020年大会の成功とその先の未来に向けて、都政に課せられた使命を確実に果たしていく予算」と位置付けられている。
一般会計は7兆460億円
オリパラ大会の準備を本格化
歳入を見ると、都税収入は企業収益の堅調な伸びによる法人2税の増加を受け、5兆2332億円と前年度比2・8%の増額となった。繰入金は3つのシティの実現に向けた基金を活用したことなどで、前年度比で697億円の増となった。
都債については、今後の人口構造の変化や社会資本ストックの維持更新需要などを見極め、発行額を2107億円と前年度比29・4%に抑制した。
歳出のうち、政策的経費である一般歳出の規模は5兆1822億円。3つのシティの実現や「新しい東京」の実現、さらには2020年東京大会の開催準部を本格化させる一方、無駄の排除を従来にも増して徹底した、メリハリの効いた内容となった。
経常経費は、正規雇用転換後の安定雇用のための支援や、子どもを安心して産み育てられる環境の整備のために4兆700億円(前年度比2・5%増)が計上された。
投資的経費は特別養護老人ホーム等の整備費補助規模の増加、東京2020大会の施設整備などで、前年度比3・6%増の1兆1121億円が計上された。
最後補正予算を編成
平成30年度予算案の発表と合わせ、東京都は平成29年度最終補正予算案をまとめた。28年度決算剰余金や現時点で執行しないことが明らかな不用額で生じた財源などを活用し、東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金への積み立てを行うほか、築地市場解体工事費(債務負担行為)、豊洲市場整備費の国庫返還のための加算金を計上した。予算規模は一般会計2299億円、特別会計1413億円、公営企業会計4億円の計3716億円。
東京2020大会関連経費として1675億円を計上した。内訳は東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金への積み立てには1588億円、共同実施事業にかかる組織委員会への負担金のうち、29年度までの所要額87億円を計上した。
築地市場解体工事については、工期の延伸に伴い43億円(債務負担行為)で計上した。豊洲市場整備に伴う国庫交付金のうち、国庫交付金の一部返還に伴う加算金として4億円を計上している。
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