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都議会 各会派幹事長インタビュー2017年09月20日号
都議会公明党 幹事長
東村 邦浩氏
先の都議選で第3党から第2党に躍進した都議会公明党。都民ファーストの会とともに「小池与党」として小池都政を支える同党の果たすべき役割などを東村幹事長に聞いた。
—先の都議選では23人全員当選を果たしました。選挙戦で訴えたことは?
公明党は「地上戦」に徹するということで、一生懸命、地元を歩きながら2点に絞って訴えました。ひとつは議会改革の第一歩である議員報酬の削減、もうひとつは私立高校の授業料の実質無償化です。
当初は所得制限910万未満を目指しましたが、760万未満でのスタートとなりました。公立高校が910万まで無償化ということで、私立も合わせたいという思いがありましたが、財源が100億しかないということで、最後は知事との交渉で760万未満に落ち着きました。
—今回の都民ファーストの会との選挙協力はどちらから持ちかけたのでしょうか。
我々の本音は当初、「選挙協力」というより「棲み分け」でした。しかし(2月の)千代田区長選の勝利で勢いがついたこともあって、申し訳ないけれども棲み分けはできないが、知事与党で過半数を取りたいので、公明が出馬しない選挙区は支援してもらいたいという話が知事サイドからあったのが経緯です。
—これまでは自民党との連携でした。
都議選で自民党に協力してきたわけですが、今回、改革を進めていくという部分で、まったく協力してくれないどころか、議員報酬の削減を提案したところ、案を取り下げるか、「議会のあり方検討会」を出て行けと。それなら我々は独自の路線を歩んでいくしかない。
—小池知事に対するスタンスですが、当初は是々非々でしたね。
はい、知事と本格的にいろいろな話をしたのは、やはり公明党が身を切る改革を主張したときに、知事からもいっしょに改革をやっていきましょうという話があったことです。
今までの知事とどこが違うかというと、やはり直接会えるということですね。今までは副知事止まりだったのが、直接話をすることができる。
—豊洲移転問題では、「築地は守る、豊洲を生かす」との基本方針が示されました。
我々は都議選前に豊洲移転を決断したほうがいいと議会でも、知事にも言ってきました。それを実行したことは高く評価しています。
—「築地を守る」というのは、両市場存置で分かりにくいとの指摘もありますが。
知事の発言を冷静に聞いてみると、豊洲は基幹市場とする一方、築地は浜離宮と一体となった再開発をすると言っている。豊洲はコールドチェーン、物流機能を生かして、築地では対応できなかったスーパーなどの需要にも応えていく。築地は浜離宮と一体となった再開発、「食のテーマパーク」とも言っていますが、まさに観光としての位置づけです。
—知事の特別顧問を重視した都政運営についてはいかがですか。
私の見方ですが、小池知事の就任初年度の戦略だと思いますよ。都庁に乗り込んできたときは少数与党、いわば四面楚歌のような状況だったわけですから、ある程度専門的な知識を持ったブレーンをつくる必要性があったということではないでしょうか。これからは支えてくれる与党、幹部職員ができたことで「顧問団都政」の色彩は薄れてくるのではと思っています。
◆ひがしむらくにひろ
昭和36年生まれ。昭和59年、創価大学卒業、公認会計士試験に合格。以後、東京の会計事務所で15年間、現場第一主義で仕事に取り組む。平成13年、八王子市から都議選に出馬し初当選、以来5期連続当選。この間、都議会公明党政調会長などを歴任し、東京都の公会計制度の改革などに取り組んだ。趣味のスポーツでは都議会野球部の活動にも尽力。
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