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伸ばせ!健康寿命 第20回2017年08月20日号
腿の裏側を鍛えよう
陸上の世界選手権はご覧になりましたか? 男子4×100mリレーで日本チームは3位でしたが、彼らの太腿は前側はもちろん、後ろ側がとても発達しているのに気づかれたでしょうか。
ここの筋肉は、ハムストリングスと呼ばれ、地面を後ろに蹴ったり膝を曲げたりする、速く走るにはとても大切な筋肉です。また、走る以外の日常生活でも、膝の安定感を高め、姿勢を良くし(特にヒップアップ)、見た目を若々しくします。でも普通に歩くだけでは、なかなか鍛えられないので、意識して鍛えることが大切です。だからと言って全速力で走ることは大変。そこで今回は、ハムストリングスとお尻の筋肉、つまり腿の裏側を鍛えるエクササイズをご紹介します。
初めにうつ伏せで行うお尻の筋肉を鍛える方法です。床などにうつ伏せになります。顔は前を向いても横を向いてもかまいません。片脚をしっかりと伸ばしたまま、足を床から1足分ほど持ち上げて、そのまま5秒止めてからゆっくり下ろします。この動作を10回繰り返し、反対側も同様に行います。無理して足を高く上げ過ぎると腰に負担がかかったりお尻以外の筋肉が使われるので、注意してください。
次に、腿の裏側をトレーニングしましょう。同じくうつ伏せから、膝を曲げて踵をできるだけお尻に近づけて5秒間止めます。ゆっくり戻して10回繰り返し、反対側も同様に行います。
いずれのエクササイズも楽すぎると感じる時は、両足でおもりになる物を挟んで行いましょう。またゴムベルトなどを活用しても良いでしょう。
どちらの運動も立ってでもできますが、その場合は、バランス維持のために壁や椅子の背もたれなどを支えにして行うことをお勧めします。
お尻を鍛えるエクササイズは、片脚を床から離して1足分ほど後ろに伸ばして5秒止め、ゆっくり戻します。片脚ずつ10回繰り返しましょう。
腿の裏側のエクササイズは、片脚の膝を曲げて踵をお尻にできるだけ近づけます。この時、膝が立っている脚よりも前に動かないように注意をしてください。お尻に踵を一番近づけた状態で5秒止め、できれば10回繰り返しましょう。
もちろん、足首におもりをつけたりゴムを利用することでより強い負荷をかけることも可能です。ちょっとした空き時間にできるので、ぜひチャレンジしてみてください。
後藤 真二(ごとう しんじ)
スポーツクラブNAS株式会社 スポーツ健康医科学研究室 室長
大学教員を経て2008年より現職。「ココロ、ウゴカセ」の経営理念に基づき、単なる運動の場ではない、子供から高齢者まで誰もが楽しんでいるうちに健康になれるクラブづくりを目指して、安全かつ効果的で楽しいプログラムづくり、および健康セミナーや情報誌等での情報発信を担当している。教育学博士、健康運動指導士、ホームヘルパー2級。
タグ:健康 運動 体操