都議会臨時会を開催2017年08月20日号
都議会は8月8日、都議選後初の議会となる臨時会を開催、正副議長選挙が行われ、第48代都議会議長に都民ファーストの会の尾崎大介氏(43)、第42代副議長に公明党の長橋桂一氏(60)を、議員127名全員の信任のもと選出した。この日は各常任委員会のメンバーも決定され、9つある委員会のうち4つで都民ファーストの会が委員長ポストを獲得、都民ファースト主導による第20期の都議会がいよいよ本格的に始動する。
都民ファ主導の都議会が始動
都議会では、議長を第一会派、副議長を第二会派から選出という長年の慣例があるが、前々回の都議選で民主(当時)が第一会派に躍進した際は、自民は議長ポストを手放しただけでなく、副議長ポストも取らず第三会派だった公明に譲った経緯がある。
自民は前回の都議選で第一会派に返り咲いたため議長ポストを奪還したが、今回、再び失うことになった。改選直後は自民、公明が23議席と同数だったため、副議長ポストの行方が関心を集めたが、自民から1名が離脱、第三会派となったため、公明の副議長がすんなり決まった。
就任に当っての挨拶で尾崎議長は「議会改革を積極的に進め、政策立案機能を充実させることで、都民の信頼と期待に応えていく」、長橋副議長は「山積する多くの重要課題の解決に向け、尾崎議長とともに、議会の役割を十分果たせるよう全力を尽くしていく」と決意を述べた。
今期の都議会のスタートを受け発言に立った小池知事は「先の選挙の結果、女性議員が過去最多の36名となり、都民のための都政が一層厚みを増していくと認識している。都議会の皆様とは、都政の車の両輪をこれまで以上のスピードで前へと進め、都民のために、共になすべき義務を果たしていきたい」と協力を呼びかけた。
一方、この日、各常任委員会、特別委員会のほか、議会改革検討委員会が設置され、今期の都議会の体制が固まり、本格的に活動を開始した。55議席という圧倒的多数を占める都民ファーストと公明で過半数を占める「小池与党」が今後、議会運営をどう主導していくかが注目される。
尾崎大介議長
昭和49年2月15日生まれ。日大農獣医学部卒。平成17年都議初当選以来4期連続当選。都議会民主党幹事長、同民進党幹事長、都市整備委員長などを歴任。北多摩3区選出。
長橋桂一副議長
昭和31年10月7日生まれ。創価大法学部卒。平成13年都議初当選以来5期連続当選。都議会公明党幹事長、同副団長、厚生委員会委員長などを歴任。豊島区選出。
議会枠の監査委員に成清氏と高倉氏
8日の都議会臨時会で、都側から監査委員の議員枠(5名のうち2名)の人事案が提出され、共産以外の賛成多数で同意された。
監査委員として同意されたのは都民ファの成清梨沙子氏(27・墨田区・1期)、公明の高倉良生氏(60・中野区・4期)。正副議長と同様、都議会の第1、第2会派から選出された形で、自民は監査委員のポストも失った。
成清氏は今回初当選した27歳。公認会計士としての能力と女性議員の活躍に期待しての起用とされるが、監査委員ポストは従来、ベテラン議員が就任する例が多く、20代の新人議員の就任は異例のこと。
なお、共産は正副議長を第1、第2会派、監査委員を第3、第4会派から選出すべきとの主張から選任同意に反対した。
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