都議選23日告示へ2017年06月20日号
小池都政になってから初めての都議会議員選挙が23日、告示される。6月16日現在、各党の公認候補は約200人、このほか諸派、無所属から約30人が出馬を表明しており、最終的には250人前後が首都決戦に臨むことになりそうだ。
小池与党で過半数狙う
今回の最大の焦点は小池知事が代表を務める地域政党「都民ファースト」が政策協定を結んだ公明党と合わせて都議会(定数127人)の過半数(64議席以上)を確保できるかどうかだ。
これまでの都議会は自民が公明との連携により、議会運営を主導してきたが、小池知事の登場により様相が一変した。
小池知事は自民を都政の「ブラックボックス」に位置づけることで都政改革の必要性を強調、高い支持率を背景に自民以外の会派は軒並み「小池与党」のスタンスを取り、長年の盟友だった公明も自民と袂を分かった。
自・公で過半数の可能性がなくなったことから、次期都議会で自民の影響力低下は避けられないが、議長職を守るためにも、第一党の座だけは何としても死守したいところ。
自民の公認は前回並みの60人。前回は公認候補59人全員が当選と驚異的な強さを見せたが、今回は一転、厳しい戦いとなる。とくに7つある1人区は、都民ファーストとの一騎打ちとなるため、ここでの勝敗が大きな鍵を握る。昭和44年以降、40議席を割り込むことはなかったが、今回は前例のない状況下で、その実力が改めて試されることになる。
公明は前回と同じ23名を擁立、全員当選が至上命題。固い支持基盤が最大の武器の同党だが、今回は都議選への関心がかつてなく高く、投票率アップが懸念材料。都民ファーストとの政策協定で小池支持層を取り込みたいところだが、多くの選挙区で都民ファーストと競合しており、その効果は不透明だ。
共産は前回、8議席から17議席と倍増の躍進をとげたが、今回は「自民対都民ファースト」の図式の中で埋没を懸念、守りの戦いとなりそうだ。さらに今回はベテラン議員など6人の現職が勇退するため、議席継承がうまく図れるかも課題だ。
民進は相次ぐ離党により、会派(東京改革議員団)18人のうち、民進公認で出馬するのは7人にとどまり、会派存続に向けた正念場の戦いとなる。離党組の多くは都民ファーストの推薦を受け、無所属での再選を狙う。
都民ファーストは当初単独過半数も視野に入れ60人以上の公認を目指したが、現状は48人にとどまり、公明や無所属推薦候補との合計で過半数議席を目指す。五輪施設の経費負担問題や豊洲移転問題が決着しないことなどが影響し、一時は失速かとも言われたが、小池知事の代表就任により、都民ファーストの支持率は回復しているとされる。
投票は7月2日、今後の小池都政の行方を大きく左右する都議選の行方が注目される。
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