2008年9月20日号
19年度決算を発表
都債のコントロールが今後の課題

 都は16日、複式簿記・発生主義会計による19年度普通会計決算をまとめた。

 歳入は7兆1436億円、歳出は6兆9017億円で、実質収支は956億円の黒字となったが、前年度比では414億円の減となった。実質収支の現象は平成14年以来5年ぶり。財政構造の弾力性を示す経常収支比率は前年度よりも改善し80・2%となった。

 複式簿記・発生主義会計の導入により、都が所有する資産や負債の内容が詳細になったことが大きな特徴。

 都の資産総額は30兆5311億円。このうち、現金預金や積立基金などの流動資産が1兆4233億円で、インフラ資産などの固定資産が29兆1077億円。一方、負債は8兆8276億円で、このうち都債が全体の8割近くを占めている。

 都財政の今後の運営を考える際、都債の抑制は大きなポイントのひとつ。都は都債などの負債について「世代間負担の公平性を保つ観点から一定程度は必要」としながらも、今後については「少子高齢化の進展を踏まえ、適切にコントロールすることが必要」としている。

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