2008年5月20日号
2016年五輪招致への道
(5)来月5日に最初のハードル
国際キャンペーン解禁へ
2016年オリンピックの招致を目指し昨年9月14日に立候補を表明したのは7都市。今年の1月には各都市から申請ファイルが提出され、IOCによる評価が行われてきた。この「書類審査」の結果発表がいよいよ6月5日に言いわたされる。
過去の例から5都市程度に絞り込むとされており、2〜3都市がこの時点で落選となるわけだ。
もちろん東京は残ることが確実で、ほかにも最大のライバルと言われるシカゴ、マドリードも残ることが有力視されている。
立候補している7都市
都 市 | 国 |
---|---|
東京 | 日本 |
シカゴ | アメリカ合衆国 |
マドリード | スペイン |
リオデジャネイロ | ブラジル |
ドーハ | カタール |
プラハ | チェコ |
バクー | アゼルバイジャン |
さて、この絞り込みにより正式に「立候補都市」となると、招致活動はまったく新たな段階に入ることになる。というのは、国際キャンペーンが解禁されるからだ。これまではIOCのメンバーや国際競技団体に直接アプローチすることは禁止されていたが、今後は自由に働きかけることができるようになる。いわば各都市が一斉に選挙運動に入るわけで、招致委員会としても、すでに解禁後を見据え着々と準備を進めている。
ただ、この選挙運動にも厳しいルールがあり、金銭の授受は当然のこと、ライバル都市のイメージダウンとなる誹謗中傷、さらに自都市が優れているといった比較評価も禁止されているという。
最初の大きなキャンペーン舞台は北京オリンピックだが、来年10月2日の投票日に向け、長く熾烈な招致活動が続くことになる。