2008年3月20日号
東 急
十八ヵ所すべての踏切が解消
高まる跡地計画への期待

 ■東急目黒線(都市高速鉄道目蒲線)目黒駅付近〜洗足駅付近間立体交差化事業

 本事業は、東京都の都市計画事業として平成六年十月に都市計画決定し、平成七年九月に事業認可を取得、平成七年十月より事業に着手した。事業期間は平成二十一年三月までを予定している。

 事業区間二・八kmのうち目黒駅付近〜不動前駅付近の〇・四kmを高架化、不動前駅付近〜洗足駅付近の二・四kmを地下化して十八ヵ所の踏切を解消するもので、総事業費は、約八百七十八億円を予定している。また、この立体交差化事業に伴い、都市計画道路である環状六号線及び補助三〇号線の拡幅等の整備が行われる。

 当事業区間は品川区北部と目黒区南部に位置した住宅密集地域であり、鉄道に沿った道路がなく、狭隘な場所での工事となった。

 工事は六工区に分け施工中であるが、目黒駅付近〜不動前駅付近の高架化については、平成十一年に、営業中の線路上に仮設桁を構築し高架切替を行う直上高架切替工法により高架化が完了し、二ヵ所の踏切を除却した。その後、本設構造物への盛替えや本駅舎工事を行い、平成十五年に完成している。

 不動前駅付近〜洗足駅付近までの地下区間の工事については、営業中の線路下に仮設桁を構築し地下切替を行う直下地下工法で施工した。施工手順は、まず、在来線を杭打機を据付けるために必要な幅だけ片側に移設し、山留止水壁を打設。次に、線路を反対側に移設し、反対側の山留止水壁を打設した。その後、線路を仮受し、工事桁の下にて掘削及び躯体の構築を行った。

 平成十八年七月には、不動前駅〜洗足駅間の地下化切替を行い、十六ヵ所の踏切を除却するとともに、武蔵小山・西小山駅が地下駅となった。これにより十八ヵ所すべての踏切を除却することができ、交通渋滞の解消と踏切事故防止に貢献することができた。

西小山駅駅前広場整備イメージ(案)

西小山駅駅前広場整備イメージ(案)

 現在の工事状況としては、目黒駅付近から不動前駅付近(一工区)では、排水整備工事及び不動前駅のホームの構築を行っている。不動前駅付近〜武蔵小山駅(ニ工区)、武蔵小山駅〜西小山駅(四工区)、西小山駅〜洗足駅(六工区)では、跡地整備及び杭の撤去を進めている。武蔵小山駅部(三工区)では、本設コンコース等駅施設を構築している。西小山駅部(五工区)では、駅施設の工事はほぼ完了し、跡地整備及び杭の撤去を進めている。

 今後は、東京都・品川区・目黒区と協力して、地下化に伴って発生した鉄道跡地を緑道や駅前広場等として利用していく予定である。

 これにより、鉄道で分断されていた街の一体化・沿線地域の活性化が期待されている。

 一月末現在の全事業区間の進捗率は、約九二%となっており、今後も早期の事業完了に向け、鋭意工事を進めていく。

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