平成19年度より工事に着工
■西武池袋線(練馬高野台駅〜大泉学園駅間)連続立体交差事業
西武池袋線の連続立体交差事業については、昭和五十九年より着手以来、段階的に整備を進め、平成十五年三月までに、桜台〜練馬高野台間の高架化及び複々線化が完成している。これまで事業により、踏切十九ヵ所を除却し、交通渋滞や踏切事故を解消した。また、平成六年十二月には富士見台〜石神井公園間に住民からの請願新駅となる練馬高野台駅が開業するなど、地域のまちづくりにも大きく寄与してきた。
今回の事業は、完成した練馬高野台駅から大泉学園駅までの延長約二・四kmの区間を高架化するものであり、区間内の踏切九ヵ所が解消される。また、練馬高野台駅から石神井公園駅間については、西武鉄道により複々線化も合わせて実施される。さらに、高架橋に沿って側道を設置するとともに、関連事業として石神井公園駅に新たな駅前広場が整備される。本事業により、交通の円滑化、安全性の向上、地域の発展、鉄道利用者の利便性向上などの大きな効果が期待されている。
本事業は、平成十七年六月に都市計画決定がなされ、平成十九年五月に都市計画事業認可を取得し、住民説明会などを経て同年八月より工事に着手している。
工事は全体を二つの区間に分けて進めていく。まず、必要な用地取得が完了している練馬高野台〜石神井公園間をI期区間として工事を進める。残る石神井公園〜大泉学園間をII期区間として、まず用地取得を行い、その後工事に着手する。全体の完成は平成二十六年度の予定である。
現在は、I期区間の仮線路の敷設工事を進めており、今春に仮下り線、夏に仮上り線の切替を予定している。本体工事については、平成二十年度より本格着工する予定である。また、石神井公園駅部については、現在利用している跨線橋が本体工事に支障するため、代替の仮設地下道を早期に整備する。仮設地下道にはバリアフリー対策としてエレベーターを設置するとともに、改札を通らずに駅の南北間を往来できる通路も設ける。
地域住民の悲願であり、社会的意義の非常に大きい本事業を一日も早く完成させるべく、今後とも安全を第一として鋭意工事を進めていく。