2008年2月20日号
温室効果ガスの抑制に取り組む東京下水道
消費電力量をさらに削減 省エネ型機器の導入を促進
下水道事業における温室効果ガスの排出は、電力使用に起因するものが約四割を占めている。そこで、特に消費電力量の多い高度処理施設を整備する水再生センターにおいて、更新時期等を考慮し、「微細気泡散気装置」及び「省電力型攪拌機」の導入を進めているところだ。
「微細気泡散気装置」は、従来の散気装置に比べ約二割の電力削減が可能で、平成21年度までに、「みやぎ水再生センター」ほか六か所で導入する予定だ。
また、「省電力型攪拌機」については、従来の攪拌機に比べ約五割の電力削減が可能となることから、平成21年度までに、「砂町水再生センター」ほか四か所での導入が予定されている。
施工管理にも万全
省電力型攪拌機のイメージ図
現在の工事の進捗状況だが、平成19年度は、温室効果ガス排出量の削減に向け、「森ヶ崎水再生センター」及び「砂町水再生センター」において、酸素移動効率の高い散気装置や省電力型の攪拌機の導入を進めてきた。
工事に際しては、稼動施設への影響等も考慮して、施設の停止等を最小限に抑えた状態で進めていくことが必要不可欠なことから、既設設備との競合となる箇所の作業等に注意を払いながら、施工計画書等により、管理部門と工事部門で現場調整を図っている。
また、工事場所である反応タンクは、池底まで約十mの深さとなっており、機器の搬入・据付等ほとんどの施工について、仮設(荷役・足場)を使用しての作業を強いられる。特に、高所作業において、大事故にもつながることが懸念されるため、担当監督員による現場の安全パトロール等を実施し、不安全箇所・行動等の撲滅に力を注ぎ、工事事故ゼロを目指している。