2008年2月20日号
温室効果ガスの抑制に取り組む東京下水道
下水汚泥を燃料に 東部汚泥処理プラントが完成
稼動を始めた東部スラッジプラント汚泥炭化施設
この事業は、下水汚泥の減量化に伴う埋立処分場の延命化と汚泥資源化のさらなる推進を図るため、民間企業と連携し、下水汚泥から炭化物の製造を行い、石炭火力発電所で石炭の代替燃料とする取り組み。
炭化物の製造過程で発生する熱分解ガスについては、九百五十℃の高温で燃焼させることで温室効果ガス(N2O)の発生抑制にも貢献することが期待されている。
昨年十一月二十八日、江東区新砂三丁目に完成した処理施設の名称は「東部スラッジプラント汚泥炭化施設」。汚泥処理能力は日量約三百トン(百トン×三系列)で、年間約九万九千トン(年間発生汚泥量の約一割に相当)の汚泥を処理し、炭化燃料を約八千七百トン製造する予定だ。
東部スラッジプラントの稼動による温室効果ガスの削減効果としては、従来の汚泥焼却に比べ、CO2換算で年間約三万七千トンの削減が見込まれている。これは山手線内側の約一・七倍の森林が吸収する量に相当するという。
なお、事業期間は稼動から二十年間の予定となっている。