新型コロナ対策越年に
今年最後の定例会となる第4回都議会定例会は11月30日から12月16日の会期17日間で開催、新型コロナウイルス対策など総額2308億円の補正予算を中心に審議が行われた。新型コロナウイルスへの対応が初めて都議会で取り上げられたのは2月の第1回定例会。この1年間、都議会のテーマはまさに「コロナ一色」で推移した形だが、未だ収束が見られない中、来年の都政もコロナ対策が中心となることが確実な情勢だ。/p>
都議会、年末年始対策中心にコロナ問題に終始したこの1年
都議会各会派はこの1年間、数十回にわたり、知事に緊急要望を行い、PCR検査の拡大、医療確保に向けた支援、影響を受けた事業者への補助金支給、雇用の確保—などを求めてきたところ。
8日の代表質問では年末年始に向け、さらなる対策強化を求める質問が相次いだ。
都民ファは医療機関、医療従事者への支援の一層の強化を要請、小池知事は「患者受け入れ用の病床をあらかじめ確保する際の補助や、医療従事者の特殊勤務手当支給に対する支援を引き続き行っていく」と答えた。
自民は都が昨年策定した「未来の東京戦略ビジョン」について、新型コロナウイルスにより計画策定の前提条件が大きく変わったとして、今後、どのように長期戦略を策定するのか質した。知事は「社会の変化をふまえ、戦略ビジョンをバージョンアップしていく」と見直す考えを示した。
公明は重症病床の増員を支える専従の医療スタッフとして、自衛隊医療班との連携などを急ぐべきと要望、知事は「重症者を受け入れるICUについて補助を1日約30万円から約43万円に引き上げるほか、医療機関への支援を年度末まで延長する」と答えた。
共産は都内すべての中小・小規模企業に一律50万円の年越し給付金を支給するよう求めたが、知事は「金融支援の充実や年末特別相談、感染症対策の各種助成金の申請受付延長など、中小企業向けの特別対策を講じている」と述べるにとどまった。
立憲・民主はPCR検査について自主検査への助成を行うべきと質した。初宿福祉保健局健康危機管理担当局長は「特養ホームや障害者施設などを対象に費用を補助しているほか、区市町村が実施する検査についても支援している」と答えた。