東京防災プランの進捗は?
東京都は先ごろ、「セーフシティ東京防災プラン進捗レポート2020」を発表した。これは「セーフシティ東京防災プラン」に位置付けられた取組みの計画的な進捗管理を目的としてまとめられたもの。防災における「自助・共助・公助」のうち、公助については取組みの着実な進展が見られるものの、自助・共助については、防災意識の普及啓発に取り組む必要があることがわかった。
進捗レポート2020まとめる
「セーフシティ東京防災プラン」は、都民の理解と共感をベースに自助・共助の取組みをさらに進めることを目的に策定された。来年開催の東京五輪を見据え、地震や風水害、火山噴火などの自然災害対策についてスピード感ある取組みの推進もあげている。
内容は、地震や風水害、火山噴火について、区部・多摩地域における地震、島しょ地域における地震・火山噴火、都内各地における風水害についてシナリオを作成し、災害ごとに懸念されるリスクを明らかにしている。
そのリスクに対応するための目指すべき14の将来像を整理、将来像の実現に向けた自助・共助と公助の取組みをまとめた。計画期間は2018年度から2020年度まで。
進捗レポートでは、建物の耐震化や更新等の取組みについて、公助については「都有施設において、安全性に問題のあるブロック塀等を国産木材も活用して更新」と評価、自助・共助については「耐震化チェックに取り組んだケースが18年度の8・4%から19年度は9・6%に上っている」ことを紹介した。
浸水・土砂災害対策の充実・強化では、公助の取組みとして、環状7号線地下広域調節池の1時間75ミリ降雨に対応する整備の推進などを講じていると紹介した。
自助については、風水害時の避難場所や避難経路を確認するケースが18年度の20・8%から19年度は27・4%と増えている。