中国依存もほどほどに

  • 記事:平田 邦彦

争いを求めず、平和を大切にしてゆくために。

 新型コロナのお陰でインバウンドはほとんどゼロとなり、その影響は計り知れないが、大きな影響を受けたいま、将来を託す子供たちが安心して暮らせる社会を作るために、何をなすべきかを考えてみた。

 自分の周囲を見てみれば、およそすべてと言って過言ではないほどにMade in Chinaの製品があふれている。クォリティも高く、安価な製品が作られるようになったことは誠に結構なことだが、その国の姿はとても親しく付き合って行けるとは思えない所業にあふれている。

 世界一の伸び率を見せる軍事予算を使い、領土拡張の野心をむき出しにして近隣諸国を脅かし、国内にあっては人権無視、恐怖政治をいとわないその姿は、アメリカ・トランプ大統領の言を俟たずとも、世界が受け入れられない姿なのだ。

 世界一の人口という市場を持ち、安価な労働力に引かれて、我も我もと中国進出を果たしてきたわが国産業界は、そのために国内の産業は疲弊し空洞化が目立つこととなった。優れた日本の技術は好き放題に盗まれ、模倣され,それが世界に輸出されて中国を富ませる結果となっている。

 共に手を携え世界を相手に成長して行けるパートナーならば、それを乗り越える競争力を培う努力をすれば済む話だが、現状を見る限り余りにもカントリーリスクが高いと考え直さざるを得ない。

 アジアには日本以上に中国に詰め寄られている諸国があり、これらと帯同して成長を助け、競争力を付けて対抗する手段を考えるべき時を迎えているのではないだろうか。

 それは国レベルの問題とせず、都にできる手段方法を考え、都内にある中小企業振興に取り組んで行こうではないか。

 幸い都には優れた技術力を有し、世界に打って出る力量を持った中小企業がたくさんある。それら事業者を助けて、成長を促し新型コロナウィルスで痛んでいる窮地から救い出そうではないか。

 タイ、ベトナムは成長軌道に乗っているが、ラオス、カンボジア、マレーシア、フィリピン、インドネシアなどの諸国ではまだまだインフラ整備すら満足ではない。それらの国々の国民の平均年齢は低く、労働力に不足はない。彼らに働く場所を与え、技術を指導して行くことを積極的に考えよう。

 彼らもまた日本からの援助を求めている。国に先駆けた施策の実施を誇りとする、東京都職員の気概を見せて欲しい。箱ものに拘ったこれまでのODAと一線を画し、心のこもったサポートによって彼らを浮上させ、それを長い目で見た時に、日本の国益にも叶う施策であったと評価されることを夢想したい。都だからこそできることはあるし、それを実践して行こうではないか。

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