9,875床

板橋区の病院病床総数(23区最大:2016年)

  • 記事:東京街角ウォッチャー 松本 典久

 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、残念ながら日本でも、特に東京都で多くの感染者が発生、治療を行なう体制が大きな問題となっている。

 今回の新型コロナウイルス感染症での扱いは状況と共に変わってきているが、各地にある病院の病床数はこれまでどうなっていたのだろうか。東京23区の場合、すべての専科を合わせた病床数で見ると、統計の公表されている平成28(2016)年現在、板橋区が最大の9875床、続いて足立区、新宿区と続き、台東区の1078床が最小となっている。しかし、1床あたりの人口で見ると様相は変わり、千代田区が26人に1床、文京区が43人、新宿区が55人となり、最小は練馬区の236人となる。実際には地域を越えた医療が行われるので、地域の良しあしには結びつかない。

 ただし、懸念されるのは感染症病床数だ。元々、大きな需要がある専科ではなく、その分、病床数も限られている。なお、こうした病床数については厚生労働省が利用の実情を鑑み目標数を設定、各都道府県はその指針に基づいて整備を進めてきた。ただし、高齢化社会への対応ということで5年前には内閣官房の専門調査会から医療費削減のために大幅な削減目標も出されており、今後の大きな課題となることだろう。

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