実証実験による「働き方改革」の見える化

  • 記事:山下 里美

 東急不動産ホールディングス株式会社と東急不動産株式会社は、「渋谷ソラスタ」内の新本社で、従業員を対象に「コミュニケーション分析」や「脳波測定」などのさまざまな実証実験を行っている。

実証実験の様子(脳波測定)

新しいオフィスのあり方・働き方を提案

 同社はライブオフィスとして始動する新本社で、「IoTを活用したスマートオフィス」「Green Work Style(効果的な緑の導入)」「フィットネスを取り入れた健康経営」といった先進的な取組について実証実験を行い、効果の見える化を図っている。

 新本社では、従業員自らが時間や場所を選択しながら働くグループABW(Activity Based Working)を導入しており、グループアドレス制でもスマートオフィスアプリ「My Place」を活用することで、従業員の位置情報を把握。従業員の動きや会議室の利用頻度などを可視化するほか、ウェアラブル端末で従業員の組織間・エリアごとのコミュニケーションも定期的に可視化し、レイアウト変更やグループABWが従業員に与える影響を分析する。

緑がいっぱいの執務スペース

 また、同社が2015年から推進しているGreen Work Styleについては、脳波測定を実施。新本社には、ビル全体の共用部のほか、執務席や会議室、リラックスエリアなどにふんだんに緑が配されており、脳波測定で「ストレス度」「集中度」「わくわく度」などを可視化し、植物が脳に与える影響を確認する。

 オフィス内に設けたフィットネスエリアでは、ウェアラブル心拍センサを装着した従業員が自律神経機能(心拍)を測定し、仕事の合間のフィットネスが、ストレス軽減に与える効果も可視化する。さらに瞑想ポッドをトライアル導入。瞑想の前後に、指先の血流を測定することで心の健康状態を確認する。

写真左:プライベート用瞑想機器。日本初の設置となるメディテーションポッド「Open Vessel」  写真右:フィットネスエリアで体を動かしている様子

 同社は今後もこれらのデータ収集や分析を行いながら、顧客を案内するライブオフィスとしてオフィス空間で「働き方」がどう変わるかを紹介。それぞれに合ったオフィスのあり方・働き方の提案も進めていくという。

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