第3回 株式会社まちづくり三鷹

  • 記事:山下里美

三鷹産業プラザ内にコワーキングスペースやサテライトオフィスなどもある

時差勤務制度を導入

 三鷹市の第三セクターとして、産業振興や市民主体のまちづくり活動をバックアップしている株式会社まちづくり三鷹。同社は三鷹市が実施する「三鷹版働き方改革応援プロジェクト」を実践する企業として、取組み2年目の昨年8月から、時差勤務制度を導入した。

 それまで、就業時間は8時30分から17時30分のみだったが、その日の業務内容に応じて、8時から17時までの早番と、11時から20時までの遅番を選択できるようにした。

 「当社には20時15分まで営業するITシステムのヘルプデスクがあり、何かトラブルがあったときのため、必ずだれか残業しなければなりませんでした」と話す経営事業部総務グループの村田周平さん。

 「19時以降に始まる商店街などの会議へ参加するときも、遅番を選べるようになったので、長時間勤務が減り社員の体調管理にも役立っています」

 同時に、新システムを導入し勤怠情報の見える化を行った。それまで、出退勤時刻や残業時間などは1カ月分をまとめた紙の出勤簿でしか確認できなかったが、自分のパソコンから毎日確認できるようにした。その結果、勤務状況が把握しやすくなり、導入から6カ月の残業時間は、前年比510時間も減少したという。

 「もちろん課題もあります」と話す総務グループマネージャーの富樫孝之さん。

 「時差勤務は、あくまでも会社の事情でしか選択できません。多様な働き方の選択ということを考えれば、今後は個人の要望で利用できるようにしていきたいです」

 また、同社はさまざまなビジネスサポートを行っているため、コワーキングスペースやサテライトオフィスを運営し、その利用を促進しているが、「当社ではまだ環境が整っておらず、テレワーク導入に至ってません。今後は導入を検討していきたいです」と続けた。

 そのほか単純作業を自動化するRPAの導入などで、さらなる業務効率化を進めていくという。

社員の勤怠管理の意識が高まった

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