株式会社吉村

  • 記事:山下里美

在宅勤務がスタートしたばかり

1人の社員のために在宅勤務

 食品包装資材の企画・製造・販売をする株式会社吉村。昨年の5月に「TOKYO働き方改革宣言」を行った。

 「製造業ですから、工場をストップさせるわけにはいかないと、年次有給休暇の取得率が非常に低かったのです。宣言では2018年の取得率50%を目標に掲げました」と話す、総務部次長の石井佳代子さん。

 しかし、実際には30%と数値目標には届かなかった。

 「目標には届きませんでしたが、事前に有休の日付を決めて提出する計画有給制度を導入しました。それを全社員が持つ経営計画書のカレンダーに書き込み、各自の有休を『見える化』することで、有休取得が極端に少ない人は減少しました」

 「宣言」に伴い同社は在宅勤務も導入した。現在、在宅勤務者は1人。遠方から通勤するその社員が退社を申し出たことが、導入のきっかけだった。

 「デザイナーという職種なので、可能なのかもしれませんが、大切なミーティングへの参加以外は完全在宅勤務です。実は、一旦アルバイトとして働いてもらっています。当社としても、在宅勤務の導入は初めてだったので、実験的に行ってみたということもあり、10月からは再び社員として働いてもらうことになりました」

 今のように完全在宅勤務か、ほかの職種にも取り入れるのかなどは、これから検討していくというが、「今後は、完全な在宅勤務とはいかないまでも、社員が自宅で仕事ができる環境づくりにも力を入れていきたいです」と石井さん。

 働き方改革を進めるために必要な取組みは、今後も積極的に導入していきたいという。

5分を1テーマの区切りとし、一人の持ち時間20秒で発言者を次々と回す「5分会議™」を導入

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