小池知事特別秘書に村山寛司元副知事

  • 記事:大竹 良治

東京都人事

 3月いっぱいで辞任した小池知事の特別秘書・野田数氏(45)の後任に、元副知事の村山寛司氏(68)が就任することになった。

 村山氏は環境局長、財務局長などを経て、石原知事時代の平成22年に副知事に就任、退職後は日本自動車ターミナル社長などを歴任、平成26年から全国信用保証協会連合会会長を務めている。

 知事は4月26日の会見で「この大事な1年を乗り切るため、都政を知り尽くし、政策面で職員の相談役にも、また知恵袋にもなっていただける方が必要ということから村山さんにお願いをした」と任命理由を説明した。

野田前特別秘書はTSS社長に就任

 一方、前特別秘書だった野田数氏は5月1日付で、都の監理団体の、東京水道サービス株式会社(TSS)社長に就任した。

 野田氏の辞任をめぐっては、知事の任期途中ということから不仲説も取り沙汰され、その身の振り方が注目されていた。そんな中での監理団体社長への大抜擢は、これまで一貫して水道局幹部が就任してきたポストということもあり、都庁内に大きな衝撃を与えている。

 水道局では昨年末、浄水場管理業務をめぐる談合問題など不祥事が続いており、監理団体についても抜本的な経営改革が求められている。また、今年度中には、もうひとつの水道事業関連の監理団体、株式会社PUCとの統合も予定されており、水道事業は大きな節目を迎えている。

 そのため、行政経験や会社経営にまったく経験のない野田氏が就任したことについては、「天下り」との指摘とともに疑問の声も上がっていることも事実。

 この点について小池知事は会見で「これまでずっと水道局の役員であり、内部統制やコンプライアンスの問題が出ている。一方、TSSとPUCが一緒になることで仕事の可能性は広がる。野田さんの突破力が、このネガティブな部分とポジティブな部分の2つの局面を突破するにふさわしいと思っている」と適材適所を強調、その手腕に期待を示した。

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