委員会で知事招致し集中質疑
経済・港湾委員会で大荒れの展開
異例の記名投票で自・共などが反対
経済・港湾委員会(委員長・中山ひろゆき氏=都民ファ)は4日、委員会に小池知事の出席を求め一問一答の集中質疑を行った。
自民の山崎一輝氏は「築地に市場機能を残すとしながら、今回の築地まちづくり方針(素案)にはどこにも見当たらない。『方向性は変わっていない』と言い張ることは、詭弁以外の何ものでもない」と断じた。共産のあぜ上三和子氏は「基本方針」が都議選告示の3日前に発表されたことについて「都民ファーストの会の公約を明確にするためだったのではないか」と追及したが、知事は「見解の相違」と反論。あぜ上氏は「方針転換、公約違反を都民、市場関係者に謝罪すべき」と求めたが応じなかった。
一方、都民ファの小山くにひこ氏は「(質疑を通じて)知事が『築地は守る』と言ったのは、築地が培ってきた大切なものを守り、さらに発展させていくという思いだったことが分かった」と知事の姿勢を評価した。公明は「基本方針」に関する問題には一切ふれず、市場経営の安定化に向けた取組み等を中心に質問、都民ファとともに知事を支える与党でありながら、スタンスに違いを見せた。
小池知事が方針転換をまったく認めなかったことから、議論はどうどうめぐりとなり、まったくかみ合うことはなかった。ただ、自民、共産ら6会派は基本方針の策定にかかわったとされる当時の都顧問で現在、都民ファ事務総長の小島敏郎氏の委員会招致を求めるなど、追及の姿勢を緩めておらず、後半戦での波乱も予想される。