歩きスマホの根絶を目指そう
頻発する前の事故対策を願う
海外では、横断歩道でのスマホ使用に罰金を課すところも現れ始めたと言う。街中にはスマホ片手に歩いているご仁は多いし、横断歩道でもスマホから目を放さずに当たり前のように渡っている。
運転中のスマホの画像使用による交通事故は過去5年間で2倍にもなっており、こちらは取締りも強化され減少が期待されている。
電車では若者が我先に乗り込み、座席を取りに行って、素早く座席を確保すると一斉にスマホを手にして、ひたすら画面と向き合う。弱者に対する配慮はほとんど感じられない。今やそんな光景はよく見られ、車内で新聞を読む姿はもはや過去のものとなった。
歩行中もスマホから目を離さず、行きあうときにこちらが避けることも多い。
スマホには振動を受けて機能する万歩計が搭載されているくらいだから、振動を受けると使えなくなる仕組みは簡単に作れるだろう。是非、歩きながらでは使えなくなるスマホを開発してほしい。もっとも地図情報の為には、歩きながら使えることが大切だから、せめて画像が動かなくなる仕組みで良いだろう。
防犯の目的から、小中学生にスマホを持たせる動きも出ているが、子供なら一層熱中して周囲への目配りがおろそかになる危険性が高いと言えるのではないだろうか。
法律は事故が起きてから後追いで作られることが多いが、これは事前に防げる有効な手段だと言える。なれば速やかな対応をしていただきたい。
日本は民度が高く、豊かな国民性を持つとの評価が世界ではされている一方で、先進の技術に対しては法整備が遅れがちな傾向を否定できない。江戸時代から伝えられる「傘かしげ」なる道歩きのマナーは死語となって、傍若無人我が道を行く人ばかりの世界は求めたくない。
今年はラグビーワールドカップ、そして来年はいよいよオリンピック、パラリンピックが開催され、多くの外国からのお客様が日本に来られる。民度の高さを褒められることは有り難いが、この歩きスマホだけは早めに手を打って、断固として根絶を図る工夫をして行くべきだ。気持ちよく日本の滞在を楽しんで貰うためにも、一層の努力が必要だと考えたい。我々は既に歩きたばこをほぼ絶滅に追い込んで、街に吸い殻を見かけることは稀になった。次にこの歩きスマホの根絶を目指すべく、罰則を作る一方で、その機能をなくすことを考えていただきたいものだ。