レジ袋の年間使用枚数は、全国で約300億枚(LLサイズで計算)と推計されている。
一人1日約1枚を使用していることになり、重さにすると、年間30万トンを超える。
レジ袋は再利用できるが、最終的にはゴミになってしまう。レジ袋1枚を製造するには、原油に換算して18・3ml(素材分+製造過程のエネルギー分)が必要。一人一人がレジ袋を使わないようにすることで、どれだけのゴミが減り、CO2削減につながるか、想像できよう。
そんな中、都内でも自治体や企業が協力し、レジ袋削減の取り組みを始めている。
杉並区では4月より、レジ袋削減を推進するために条例を施行。レジ袋の使用枚数が年間20万枚以上の食品を扱うスーパーやコンビニなど、区内約300店が対象で、それぞれ削減の目標値を設け、具体的な計画を区長に提出しなければならなくなった。
条例施行前から有料化を始めているスーパーや商店会もある。大丸ピーコック久我山店では3月1日より有料化を始め、現時点ですでに目標値である80%のマイバッグ率にほぼ達成しているという。
4月時点で15店のスーパーが有料化を実施しているが、今後も実施するスーパーは増えていく見通しだ。
一方、コンビニエンスストアの実施は遅れているので、話し合いなどを通し、進めていきたいと区の清掃管理課担当者は言う。
町田市では先月の14日から6カ月間、スーパー三和でレジ袋を廃止する実験を始めた。「廃止」というのは全国でも初めて。スーパーと市と市民団体が協力。レジ袋廃止に先立ち、無料でレジ袋を配付したりチラシを配るなど、市民への告知にも力を入れた。紙袋や段ボールを店頭に置いて自由に利用できるようにしている。
レジ袋を廃止して1カ月。売上は前年比5%程度減少したが、レジ袋廃止が原因かはわからない。今後アンケートを取ったり、三者で意見を出し合いながら、課題を踏まえ、市の全店舗での展開が可能かどうかを探っていく。