今、人気の科学教室
この秋、4人の日本人がノーベル賞を受賞したことで、日本中が湧いた。それが物理学賞と化学賞だったこともあり、子ども向けの科学教室が人気という。暗記式の勉強ではなく、科学を楽しく理解し、知識を深めるため、体験や実験を重視しているようだ。さて、都内にはどのような科学教室があるだろうか。
(取材/粕谷 亮美)
発見と感動に出あえる
麻布科学実験教室
港区にある創造教育センター野生学園の「麻布科学実験教室」は、34年の歴史を誇る。放課後、小学1年生から中学生までが白衣に着替え、さまざまな実験に挑戦。科学と遊びをあわせたような実験体験に、子どもたちの顔はいきいき。
「麻布科学実験教室」のホームページ(http://www2.ocn.ne.jp/~souzou/jikken/index.htm)には、「実験教室に通ってくる子どもたちは一様に“楽しい・おもしろい・わくわくする”といいます。その結果が“心と体で身につけた知識と技術”つまり“知恵”に昇華していくのです」とある。手作りの科学実験教室は子どもたちの小さな科学の芽を育てている。
市が主催している
科学教室
国分寺市教育委員会は、1966年から公立学校科学教室を設立し、市立小学校5、6年生を対象とした「科学教室」を実施。
今年度からは、年齢をさげて5歳児から対象となる国分寺ジュニア科学教室「宇宙の学校」を開設した。市教委と宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙教育センター(神奈川県相模原市)が連携し、5歳〜小学2年生までを対象とした「キッズ・コース」、小学3・4年生対象の「ファンダメンタル・コース」を募集。どちらも定員を超える応募があったが、申込者全員を受け入れたという。
キッズ・コースの学習は年5回、ファンダメンタル・コースは年3回で、鏡を使った光の科学や熱気球などの飛ぶ科学、野外観察なども行われる。次年度からは、市からNPO法人「子ども・宇宙・未来の会」に委託され、引き続き行われる予定だ。
国立科学博物館へ行こう
上野の国立科学博物館も人気が高い。土・日曜には小中学生向けの楽しい科学教室を実施。当日の朝に受付し、その場で体験学習ができる。また、現在開催中の特別展「菌類のふしぎ」〜きのことカビと仲間たち〜は、漫画「もやしもん」のキャラクターとの相乗効果で、楽しくわかりやすい展示となっていて、大人も子どもも楽しめる。
国立科学博物館の常設展は高校生以下無料。一般・大学生は600円だが、何度も見学したい人のためにリピーターズパスを発行。年会費1000円で1年間に何度でも入館できる。特別展に入場する場合は、入館料から常設展料を引いた金額となる。広くて一日かけても全部は見ることのできない博物館にはうれしいサービスだ。
開館時間は9時〜17時(休館・月曜、祝日の場合は翌日、年末年始)だが、金曜のみ20時まで。仕事がえりにブラッと寄って、科学探検をしてみてはどうだろう。
特別展「菌類のふしぎ」 〜きのことカビと仲間たち〜
期間 | : | 平成20年10月11日(土) 〜平成21年1月12日(月・祝) ※平成21年1月2日(金)、3日(土)、4日(日)は臨時開館 |
時間 | : | 9:00〜17:00(金曜日は20:00まで) ※入館は各閉館時刻の30分前まで |
休館 | : | 毎週月曜日 (月曜日が祝日の場合、翌火曜日を休館) 年末年始(12月28日(日)〜1月1日(木・祝)) |
料金 | : | 一般・大学生1300円 小・中・高校生500円 ※団体は20名以上から |